「すぐそこのたからもの」
ばななさんの息子さんが、幼少期に発言したことなどをつむいだエッセイです。
チビちゃん、と呼ばれていたんですね息子さん。かわいい。
こどもたちの発想力や言葉って思わずドキっとしませんか。
「はいはい、そうねー」とあしらってるママさんたちもよくいますが、
いやいや、芸術性のかたまりやで今の発言……と傍から聞いてると思います。
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ばななさんもこの本の中で
「どんな芸術も子どもの心には負けてしまう、そう思わずにはいられなかった。
子どものようにもういちど飛べることを願って、作家たちは今日も言葉をつむぎ、画家たちは絵を描いているのだと」
と書いています。
この部分読んだときはっとしました。
わたしもそうだ……と。
こどもの頃の自由な発想で、楽しく絵や漫画や言葉をつむいでいきたい……と。
声優も歌などの、とにかくすべての表現。
パブロ・ピカソも、こどものような純粋無垢な絵を描きたくて仕方なくて、生涯探究し続けてましたね。
こどもは遊びの天才だし、「今」を全力で生きている。
ピュアなエネルギー満載。
あの頃は、どんな無謀な夢だって無限に思い描くことができた。
毎日が新鮮で、わくわくしていた。
その切なくて儚い感覚を思い出すことができる本です。
そしてとってもこどもが欲しくなる!
将来、こどもとどんなお話ができるのかが楽しみになるし、
とにかく胸がキュンキュンします。
チビちゃんの無垢な言葉と、
ばななさんの豊かな感受性が織り成す文章で、
思わず涙が溢れるのです。